ウイグル人はいわれのない罪に問われるべき民族ではない
ヒューマンフォトで彼らの本来の姿を世に伝えよう
― 中国共産党によるウイグル人への人権弾圧 ―
あなたは「ウイグル人権問題」をご存知ですか?
近年、世界中の報道で目にすることが多いので、ご存知の方もいることでしょう。
現在、新疆ウイグル自治区には「再教育施設」と称した強制収容所がつくられ、そこでは多くのウイグル民族が捉えられるだけでなく、言われのない虐待を受けています。
中国政府が展開する主張によると、「(現地の)ウイグル民族はテロリストばかりだ」と言いますが、果たしてそれは本当でしょうか?
ここで時計を巻き戻してみたい。
実際に私が30年前に訪れたウイグルの地で出会った人々は、素朴で穏やかな性格をもち、優雅な佇まいで、優しい国民性をもつ民族です。彼らの多くが敬虔なイスラム教徒であり、多くの中国人とは全く異質な存在であり、別の民族と言えます。
にもかかわらず、中国政府は彼らのもつ拡大政策を実現させようと民族浄化を実行し、残った子どもたちを「中国人化」、ウイグル民族を地球上から消滅させようとしているのです。
このような中国政府によるジェノサイド(=大量虐殺)は、絶対に許されるものではありません。
ウイグル民族固有の文化や言語を取り上げ、強制的に中国語を学ばせたり、現地の知識人たちを弾圧・殺害したり、宗教を取り上げられたり、海外に住むウイグル民族を脅迫・監視するのを、私たち日本人は見てみぬふりをしていいはずがありません。
そこで2021年8月、30年前に撮影したウイグル民族のありのままの姿を写真に収めた Letter from Uyghur『~ウイグルからの手紙~』を出版しました。
本著では、ウイグル民族の独自文化と歴史、強制収容所の実態、中国政府の政策の詳細などを写真と共に収めています。
ぜひ、一人でも多くの日本人に手に取っていただきたいと思います。
ヤギケンジ
写真家。SPROUTS VISION代表。
ウイグルへ旅に出たことをきっかけに写真家を志す。
カメラマンとして政治・文化・スポーツをはじめ戦争報道にも携わる。
昨今は写真家としてウイグル人権問題に取り組む。
2021年6月28日、本書の打合せをする3人の著者
左からヤギケンジ(著者)、サウト・モハメド氏(寄稿)、アフメット・レテプ氏(寄稿)
写真家ヤギケンジによるウイグル民族を撮影した写真のほか、日本ウイグル協会副会長アフメット・レテプ氏、サウット・モハメド氏、詩人ムカイダイス氏らの綴った記事や詩を「当事者の生の声」として本書に収録。
・序
・ウイグル人物語り(詩:ムカイダイス)
・はしがき(ヤギケンジ著)
・エフサーネ(詩:ムカイダイス)
・ウイグル人権政策法案ジェノサイド認定の経緯
・夢(詩・ムカイダイス)
・ウイグルで何が起こっているか ~あなたにも知ってほしいジェノサイドの真実(アフメット・レテプ著)
・Letter from Uyghur(詩:ムカイダイス)
・ミヒライ・エルキンさんの悲劇(サウット・モハメド著)
・旅(詩:ムカイダイス)
・ウイグル問題とは何か(サウット・モハメド著)
・ある日の午後(詩:ムカイダイス)
・ウイグル関係年表
・夜(詩:ムカイダイス)
・あとがき(ヤギケンジ著)
・千夜一夜(詩:ムカイダイス)
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